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ヒートマップ

サンプルごと・遺伝子ごとの発現プロファイルを見る

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ヒートマップは、マイクロアレイやRNA-Seqの解析結果を概観する目的で広く用いられています。全遺伝子のサンプル(実験区)毎の発現パターンを一覧できます。

弊社の解析メニューでは、スプライシングバリアント解析の一環として、エクソン単位での発現プロファイルをみるためのヒートマップも提供できます。

解析の背景

ヒートマップは、2次元データ(行列)の個々の値を色調や濃淡で表現することで可視化します。マイクロアレイやRNA-Seqでは、サンプル(列)・遺伝子(行)ごとの発現プロファイルの傾向を大局的に把握する手段として多用されています。

解析手法・お渡しできるデータ

表出のようなデータをPNG形式でご提供します。通常はscatter plot, volcano plot, MA plot, cluster analysis result dendrogram等のデータとセットで提出させていただきます。

結果をどうみるのか

図を見ると、中央に青や赤の四角がたくさん並び、その横と上に樹上の図が添えられているのがわかります。

それぞれのセルは当該のサンプル・遺伝子(エクソン)における発現量に対応しています。色が赤いほうが発現量が高く、青いほうが発現量が低いことを表しています。

行のそれぞれが遺伝子(場合によってはエクソン)列のそれぞれがサンプル(実験区)に対応しています。この例図ではモザイクをかけていますが、各列にはサンプル名、各行には遺伝子IDが付されています。

図の左側にある樹状図は、解析結果に基づき、遺伝子毎の発現プロファイルの類似性に基づいて実行したクラスタリングの結果を示しています。この結果に基づき、似たような挙動を示す(一緒に発現量が上昇・下降する傾向がある)遺伝子が近い場所に配置されることになります。他方、図の上にある樹状図は、サンプル毎の発現プロファイルの類似性に基づいて実行したクラスタリングの結果を示しています。

RNA-Seqの結果に基づくヒートマップは、多くの場合、例示したものより遥かに多い数千から数万行の遺伝子の解析結果が表示される図になります。ある遺伝子はどのような条件でも一定の発現を示し、別の遺伝子は特定の条件でしか発現しないといった傾向をつかむことが出来ます。さらに、協同して発現している遺伝子のグループがありそうか、実験区毎に遺伝子の発現傾向に違いがありそうかなどを概観できます。

発現量とは

弊社では発現量比較解析にCufflinksまたはFeatureCountを利用しています。それぞれの解析ソフトには標準的な発現量補正プロトコルが存在します。
Cufflinksを用いた場合
FPKM値が算出されます。
FeatureCountを用いた場合
TMM正規化法によって補正値が算出されます。

これらの補正値を発現量としてヒートマップその他の作成に用います。

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